11-16  精一杯の強がり
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それでもね、逢うたびね。嘘でいい、勝手な夢を見させて。

粘質の湿気持つ夜空、
私の小さな恋曲、口にだしたら駄目だよって「すっ」と止める。

時々近くに居るときね。
気付いて欲しいって、頭を埋め尽くして、私の胸「きゅ」と詰むわ。

君の彼女は、かわいくて。
幸せな君を見るだけで、幸せ。って強がりは「そっ」と悲しい。

本当は君がだれを一番に考え、笑顔見せるかなんて知りたくない。

それでもね、逢うたびね。嘘でいい、勝手な夢を見させて。
やっぱりね、あの時ね、出会わなきゃよかった。って言ってみたいよ。

君の彼女は、かわいくて。
幸せな君を見るだけで、幸せ。って強がりは「ぎゅ」と重いの。

本当は君がだれの傍に寄り添い、涙見せるかなんて知りたくない。

それでもね、逢うたびね。嘘でいい、真っ白な夢を見させて。
やっぱりね、あの時ね、出会わなきゃよかった。って言ってみたいよ。

それでもね、逢うたびね。募るの、溢れる想いの容器。
一つだけ、本当はね、出会えてよかった。

私は今、少なくとも満たされている、君だけで。ただ…ただ白く。







不意に浮かぶ名前が辛い。


どうやって忘れようか。

誰か処理法教えて。



記憶を売りたいよね。
あの短編ドラマにあった話のように。